理学療法士による個別リハビリ専門デイサービス「グッドデイズ太田」の指出です。
当施設にも膝(ひざ)の痛みでお困りの方が多くいらっしゃいますが、
改善されている方も多くいらっしゃいます。
「歳のせい」と諦めている方もいるかとは思いますが、改善できる可能性はあります!
現在、膝の痛みで悩まれている方は、少なくても1000万人!いらっしゃるという統計結果があります。
その原因は、関節リウマチ(RA)、痛風、半月板や靭帯の損傷など様々ではありますが、
全体の8〜9割の方は、半月板が傷つき、関節の軟骨がすり減ることで痛みが起こる
「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」によるものだと言われております。
変形性膝関節症は、高齢者に多く、70代の日本人では3人に2人、80代だと5人に4人が発症しています。
男性よりも女性に多く、年齢とともに数は増加していきます。
過去に膝の怪我をした方だけでなく、長時間の悪い姿勢、繰り返す同じ動作など、日常の何気ないことの積み重ねで起こってしまいます。
若いことはなんでもなかった!方でも安心はできません。
衰えというのは、毎年少しずつ進んでいきます。若いことは、身体が無意識のうちの調節(痛みがでないように)してくれますが、ある年齢になると、調節が効かなくなり(かばいきれなくなり)、「痛み」が出てきてしまいます。
50代からは要注意です!
若い頃と比べれて明らかに運動能力は落ちていても日常生活に問題がなければ、なかなか衰えを自覚することはありません。
筋肉や関節が硬くなったり、筋力が落ちたりしても、動けれいれば気になる方は少ないでしょう。
ほとんどの方は「痛み」がないと、自分の身体の変化に気がつかないことが多いのです。
そして、「痛み」が出てすぐに病院にいったり、ご自分で運動を始める方も少ないでしょう。
多くの方は、日常の生活に支障が出てから「どうしよう?」ということになると思います。
一般的な原因は、加齢・肥満・運動不足と言われています。
ここで、大事なことは、これらの加齢・肥満・運動不足によって、身体にどのような変化が生じるのかということです!
ただ「運動すればいい」ということではありません。
予防的に行う場合は、あまり細かなことを気にしなくてもよいでしょう。
しかし、すでに膝に痛みがある場合は、間違った運動で「悪化」させてしまっている方も少なくありません。
「痛み」があるということは、すでに「身体の歪み」がある場合がほとんどで、普段は無意識でも、正しい動作ができなくなっています。
ご自分の楽な動作になってしまっていることが多いです!
楽な動作 = 正しい動作というわけではありません。
そして、すり減った軟骨は基本的には戻りません。
*再生医療の治験(先端医療センター病院)で行われているものもあるようですが、
ということで、現状でできる「膝関節の痛み」を改善させる方法は、
・「全身の身体の歪み」の改善
・「膝に負担のかかる動作」の修正
・「膝に負担のかからない運動習慣」
・「ご自身の足に合った靴やインソール(中敷き)」の使用
とこんな感じでしょうか?
大事なのは、
「膝だけに負担がかからないように、全身の状態を調整する」ことです!
「腰痛」でも「肩こり」なんでも、同じことですが、やはり、「全身」で考えないと、本当の意味での解決には至りません。
まずは、膝に痛みのない範囲で全身の運動から始めてみてはいかがでしょうか?
<参考にしてみてください>
・全身の運動
・膝の運動