群馬県太田市の理学療法士による個別リハビリ中心のデイサービス、グッドデイズ太田の指出です。
リハビリ職が関係する業界では、機能障害の改善にとらわれずに、どんどん日常生活で動いていきましょう!と言われることがあります。
そこで、本当に、どんどん動いていくことで身体の状態が改善していくのか?
ということに対しての私の考えですが、
答えは、
「改善が可能」
である場合もあれば、
「逆に、悪くなってしまう」こともある
ということです。
様々な考え方がありますが、
私の中では、
「機能の改善(痛みを改善させることも含めて)」
と
「生活の中での動作改善」
は「別」で行ったほうがよいという方が多いと思っています。
理由は、
多くの方が、「正しい姿勢」や「正しい動作」ができていないからです。
もちろん、「正しい姿勢」や「正しい動作」ができていれば、生活の中で機能の改善を図っていくことは可能ですが、ご自身で「姿勢」や「動作方法」の修正をしていくのは、現実的にはかなり難しいことだと思います。
「正しい姿勢や動作」ができていなければ、「誤った身体の使い方」を繰り返していくということになりますので、
かばった動きでなんとなく良くなったような状態になることはあっても、
本当の意味での「機能の改善」はありえません。
多くの方は、誤った筋トレや歩行練習などで「かばった動き」を作り上げることによって、元々痛みがあった部位への負担を減らし、一見、良くなったような状態にしてしまっている方が多いように感じます。
しかし、長い目でみると、他の負担を分散した部位の状態が徐々に悪くなってきてしまう場合があります。
短期的には良くなっても、長い目でみると悪くなってしまう場合も多々あります。
しかし、入院している方以外は、どうしてもご自宅で危ないながらも歩いたり、無理をして家事をしたりしなければならないという状況になってしまう場合もありますので、機能の改善ばかりを考えるわけにはいきません。
ということで、生活をする上で身体にかかってくる、「しかたがない負担」というものが生じてきてしまいます。
改善できる機能があるのかないのかということは、専門家にしか判断できないとは思いますが、「改善できる機能」がある場合は、
「機能の改善」と「生活上での動作」というものを別に考えて、リハビリをされると良いのではないでしょうか?
私が当施設の皆さんにお伝えしていることは、
もちろん、「機能の改善」と「生活」は別に考えてほしいということですが、
生活の中で生じてしまう「仕方がない負担」を取るために、負担のかかっている部位や現在のかばった動きについて説明をさせていただき、その負担を取る「運動」をアドバイスさせていただいております。
負担は積み重ねれば大きな障害となってしまう場合が多いですが、その都度、取り除いてしまえば、トントンで済みます。
背骨を動かしたり、肩甲骨を動かしたり、骨盤を動かしたり、足を動かしたり、負担のかかる部位は人それぞれですので、あまり無責任な事は言えませんが、
ぜひ、日々の負担を残さないような自己管理をして、よい状態を作っていけるといいですね。