「身体機能を踏まえた福祉用具の選択」福祉用具を取り扱う事業者さんに話をさせて頂きました。[太田市 リハビリ デイサービス]

群馬県太田市の理学療法士による個別リハビリを中心としたデイサービス「グッドデイズ太田」の指出雄三です。

 

当施設は、介護施設ではありますが、「医学的なリハビリテーション」を中心とし、「機能障害」を改善すべく、しっかりとした「身体機能の評価」を元に、「徒手療法」、「機能的な運動療法」を含めた「個別での理学療法」を提供させて頂いております。

 

11月15日

太田市で「福祉用具の販売・レンタル、住宅改修、医療機器の販売」をしている関東メディカル株式会社さんからのご依頼で、福祉用具を選択する上での「理学療法士としての視点」=「身体機能・動作能力・動作方法」をお話させて頂きました。

 

 

今回の目的は、

身体の基本構造、姿勢や動作が身体に及ぼす影響、福祉用具が身体に及ぼす影響を理解し、よりよい福祉用具の選択や提案ができるようになる。

ということです。

 

 

あくまでも、「身体機能」ということを主軸においた話ですので、「実際の福祉用具の選択」以下の限りではありません。

 

 

医療機関での福祉用具の選択は、主に理学療法士が行っております。

 

理学療法士が福祉用具の専門家というわけではありませんが、「身体機能や動作能力、動作方法」を考慮し、理学療法士が選択ということが一般的となっている現状があります。

 

もちろん、私も、福祉用具の専門家ではありません。

 

しかし、医学的な知識を元に「身体機能や動作」を見る専門家ではあります。

 

まだまだ介護業界には、「医学的なリハビリテーション」の専門家というのがごくわずかというのが現状です。

 

介護業界において、「福祉用具の選択」に関わるのは、ケアマネさん(介護支援専門員)、福祉用具専門相談員さんが多いかと思います。

 

それらの職種の方が、「医学的な身体の知識」を持つことは、介護保険を利用されている方々にとって「とても有益」なことだと思います。

 

基本事項として、

 

<自己決定を尊重する原則>

人生の営みには、人的環境、生活習慣、人生観、経済状況など、様々なものが複雑に絡み合っている。

福祉用具の導入は、本人と家族の自己決定を尊重することが原則。

決して、サービスに携わるものの押し付けであってはならない。

 

とはありますが、医療機関で、医師が治療方法の選択肢を複数提示するのと同じように、どんな職種(専門)においても、決定をする前に「選択肢」を提示する責任(義務)はあるはずです。

 

人間は「楽」を選択する生き物ですので、多くの方は使いやすいものを選択しがちです。しかし、「使いやすい=身体にいい」という場合ばかりではありません。

*もちろん、使用する方々には、「様々な状況」があり、「安全第一」ですので、身体の機能改善ばかりを考えればよいという単純なものではありません。

 

「知らないから選択を間違える」

 

というのは、医療や介護に関わらず、日常の些細なことでもよくある話だと思います。

 

たかが「福祉用具」、されど「福祉用具」

 

道具一つで、その方の「身体機能」や「動き方」は大きく変わってしまいます。

 

足りない機能を補うだけでも十分かとは思います。

 

しかし、身体機能や動作を踏まえた上で福祉用具を選択すれば、福祉用具で「身体機能や動作を改善させる」ことができたら最高だな、と勝手に考えております。

 

俗に言う「無意識下のコントロール」*です。

*インソールで有名な理学療法士の故 入谷誠 先生から伺ったお気に入りのフレーズ

 

道具を使用することによって無意識に姿勢や動きをよい方向にコントロールしてしまう。

 

こんなことができたら最高ですね。

 

機能が低下していれば、姿勢が悪くなる

姿勢が悪ければ、動作が崩れる

動作が崩れれば、機能障害(痛み、関節の変形、拘縮、筋力低下)が悪化する

 

ということは、正しい姿勢や動作を作ることができれば、生活自体が機能を改善させるためのリハビリになりうる可能性があります!

 

という観点から、「福祉用具の選択」ということは、とても重要なことだと思っております。

 

最終的には、何をどのように使うのかということは、使う方が決定をすることではありますが、「説明」「提案」はこちらの責任ではないかと思っております。

 

これからも、お互いが、より良いサービスを提供しているように、関連する職種に方々とディスカッションを重ねていければと思っております。

 

関東メディカル株式会社の皆様

貴重なお時間を頂き、私の話に付き合っていただき、どうもありがとうございました!

福祉用具を扱う業者さんが「身体の機能や知識」を学ばれるのはとてもすばらしいことだと思います。

また機会が有りましたら、身体に関する最新の情報をお届けさせていただければと思います!

おすすめの福祉用具がありましたら、ぜひ、教えてください!

 

もし「福祉用具の選択」でお困りの方がいらっしゃいましたら、ご一報ください。実際には、状態を確認させていただかないと何とも言えませんが、答えられる範囲で答えさせて頂きます!

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