地域の方々に集まっていただき意見交換させて頂きました。[太田市 リハビリ デイサービス]

群馬県太田市の理学療法士による個別リハビリ中心のデイサービス「グッドデイズ太田」の指出雄三です。

 

11/15に、ご利用者されている方、ご家族の方、民生委員の方、市役所の職員さん、ケアマネさんに来ていただき、地域密着型サービス運営推進会議なるものを開催させて頂きました。

 

1.ご挨拶(指出雄三)

当施設は「理学療法士による個別のリハビリ」を中心に、身体機能の改善、動作能力の改善、日常生活活動動作の改善を目的に平成27年7月より通所介護事業所を運営させて頂いており、専門的なリハビリテーションを提供させていただいております。現在、リハビリテーションを取り巻く環境はどんどん厳しくなってきております。医療機関でのリハビリにも日数制限があり、地域による差はあるかとは思いますが、リハビリ病院においても十分なリハビリを提供することが難しくなっているように感じております。介護保険領域でも今まで対象となってきた方以外に、「いわゆる回復期」と言われる回復段階の方も多くなってきており、より専門的なリハビリが求められている状況です。従来の「状態維持」という目的だけでなく、デイサービスに通いながら、「機能障害の改善」、「車の運転再開」、「仕事への復帰」などを目指す方も増えてきている状況です。

当施設も、時代の流れに合わせ、地域において、より専門的で高度なリハビリテーションを提供できる施設となれるようにスタッフ全員で日々精進しております。

 

 

2.当事業所のリハビリテーションへの取り組み(指出雄三)

リハビリ対象者:

・進行性の疾患で状態に合わせたリハビリが必要な方

・骨折や関節の手術後の後遺症が残っている方、回復段階にある方

・脳卒中の後遺症が残っている方、回復段階にある方

・徐々に調子が悪く動けなくなって来てしまった方(廃用症候群)

・病院では異常が認められないが、様々な不調を来している方(自律神経障害)

・健康増進をご希望の方

 

リハビリテーションの流れ

1.情報収集

2.評価(ニ—ズやホープの確認、身体機能・動作の分析、日常生活)

3.問題点の立案

4.リハビリプログラム作成

5.リハビリ

*定期的に2〜5を繰り返していきます。

 

リハビリテーションを行う上で最も大切なのは、身体の機能や動作を詳細に評価・分析して、その方の「問題点」を明らかにすることです。

症状というのは、表面的な問題に過ぎません。多くは「症状」を出している「隠れた問題」が存在し、そこを見つけられるのかということが重要になります。しかし、ご本人は気が付かない場合がほとんどです。「表面的な問題」が気になる場合がほとんどですが、専門職としましては、「症状」が出るまでの過程をしっかりと説明させていただき、「本当の問題」を理解して頂ければと思っております。

「痛いから揉む」、「立てないから立つ練習をする」「歩けないから歩く練習をする」というのは、短期的には、それなりの効果を出すことができるかもしれませんが、長期的に見ると、問題を複雑にし、間違ったどこかを庇うような動きを脳や身体に覚えさせてしまい、症状を「慢性化」させる要因となります。

また、すでに「慢性化」してしまっている方は、生活習慣の見直しが必須であり、専門的なリハビリの他に、「適度な運動」、「良質な睡眠」、「バランスの取れた食事」、「ポジティブシンキング」といったようないわゆる「健康」な状態を作るための対応も必要となります。

ご自宅での自主トレに関しましては、より簡単で再現性の高い(実際に正しくできる運動)をアドバイスさせて頂いております。間違った運動、やりやすい運動で、かえって身体に負担をかけてしまっている方も少なくありません。実際に、施設でできていない運動は自主トレにはならないことが多いです。練習も正しく行わないと本当の意味での練習にはなりません。しかし、できないから何も行わないというのでは、1日の活動量を増やすことができませんので、なかなか上手く運動が行えない方には、日常生活上で一生懸命動いていただき、その余計にかかった負担をリセットするようなリラクセーション方法をアドバイスさせて頂いております。

当施設は、医学的リハビリテーションを軸にした上で、社会的リハビリテーション(日常生活動作領域・生活関連動作領域・環境調整領域)にも取り組んでおります。

病気や障害があってもなくても、共通して必要なことは、「健康」になるということです。いわゆる「リハビリ」や「運動」だけでは、難しい場合がほとんどですので、「運動」、「食事」、「睡眠」、「前向き思考」のバランスを取っていくことが大切です。

すべての症状が「病気」から出てくるわけではなく、むしろ「日常の生活習慣」から症状が出ている方の方が多いように感じています。「診断名」にとらわれることなく、本当の問題を捉え、しっかりと「健康」な状態に向かっていけるように、しっかりと支援させていただければと思っております。

 

3.地域での取り組み(指出雄三)

・行政機関による「転倒予防教室」の講師

〜転倒予防に必要な「身体の知識」と「正しい運動」〜

・福祉用具取扱業者への講義

〜身体機能と福祉用具〜

・近隣のクリニックでのリハビリ指導

 

意見交換「リハビリ特化型のデイサービスの役割」

リハビリを行える場所は「リハビリ専門職(PT・OT・ST)」がいる病院、クリニック、デイケア、デイサービスと多岐に渡りますが、デイサービスという性質上、いわゆる「医学的なリハビリ」や「社会的なリハビリ」以外の「機能」も求められることと思います。そこで、その他の「機能」について意見交換させて頂ければと思います。

 

今までも、様々なレクリエーションやボディーワークを行ってきた経緯があるが、ご利用されている方に馴染まず、中止してしまったものが多い、という背景があります。しかし、実際、ご利用されている中で人によっては、30分程度の空き時間ができてしまう現状があります。せっかくご利用させているので、リハビリの他にも、ご自宅でできないようなことが行えると良いのではないかと考えております。リハビリ施設という前に、介護施設ということを踏まえ、何かご意見、ご提案が有りましたらお願い致します。(管理者:指出雄三)

 

ご意見

・高齢になると、人と話しをすることが減り、声を出す機会がなくなってきてしまう。地域の「生き生きサロン」で行っているものだが、みんなで「声を出す」ようなもの、「昔の歌」や「発声練習」などを取り入れてみてはどうか。

(民生委員様)

 

・利用する曜日によって、顔ぶれが違うので、曜日ごとに合わせて検討できるとよいのではないか。(ご利用者様)

 

・男性と女性では、やはり、合うものが違う。色々なメニューを試していくのがいいのではないか。(ご利用者様)

 

・リクリエーションは、好む方と好まない方がいる。そもそも、リハビリをしにきているので、特に必要がないのではないか。(ご利用者様)

 

・一日のデイサービスでは時間があるので色々とやっているが、半日のデイサービスでは、なかなか時間がとれないので難しいのではないか。

(ケアマネ様)

・生き生きサロンで行っているものを参考にしてみればいいのでは。(民生委員様)

 

・ダーツは結構評判がよかったので、またできるとよい。(スタッフ)

 

・ここの利用を決めたのは、「専門的なリハビリができること」、「ワイワイとしたレク」が少ないこと。そういう環境を望むものもいる。(ご家族様)

 

 

各立場によって頂いたご意見は違いますが、頂いたご意見を元に、より地域に密着したサービス、必要とされているサービスを提供できるように試行錯誤を繰り返して行きたいと思います。

 

多くの方にお集まりいただき、貴重なご意見を伺えて、私達としましては、とても貴重な時間を過ごさせて頂きました。

 

お忙しい中ご参加いただき、どうもありがとうございました。

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