グッドデイズ太田の指出です。
介護保険下では、医療職、介護職が協力して業務に当たっています。
様々な業務の中で、どれが介護でどれが医療なのかはっきりしない場合があり、ちょっと調べてみました。
基本的には、医療行為は医師や医師の指示を受けた看護師などの医療職が実施するものですので、介護の資格では行えないことになっています。
介護施設では直接医師の指示を受けること自体が難しいですので、喀痰吸引や経管栄養を除いては医療行為は行えないということですね。医療機関ではないので当たり前といえば当たり前ですが。私も含め医療職は勘違いしてしまいやすそうですね。
個人的に連絡の取れる先生(医師)の場合は、電話させて頂いたり、電話を頂いたりすることがありますが、正式な指示書などは頂いたことはありません。
*「手術のレポート」や「血液検査データ」、「画像(X−P、MRIなど)」、「今後の方針」などをご本人に渡してくださる先生もいて非常に助かっております!大変お手数だとは思いますが感謝いております。
厚生労働省からの通知などによると、以下の行為は条件がアリはしますが、医療行為には当たらないようです。
<介護施設でも行える行為>
◎体温測定(脇の下、耳)
*すべて腋窩で測定しております。感染や衛生面の問題もありますので、使用後は必ず酒精綿(アルコール)で消毒しております。
◎自動血圧計による血圧測定
*自動のみなんですね!デイの開始時、終了時は自動で計測し、異常値が確認された場合や体調不良時は、医療職が手動で測定しております。
◎パルスオキシメーターでの酸素飽和度測定
*新生児や入院の必要がない方の場合などはダメみたいです。HOT(在宅酸素療法)の方にもご利用いただいていますので、対応しております。
◎切り傷、擦り傷、やけどなどの応急処置及び汚染時のガーゼ交換
*頼まれたことは有りませんが、一応、応急処置ができるセットは用意してあります。業務中でのインシデントやアクシデント、急変時などでは起こりえますね。
◎軟膏塗布
*今まで頼まれたことはありません。お風呂がある施設さんとはありそうです。褥瘡の処置はダメみたいです。
◎湿布の貼布
*自分では手が届かないということで頼まれ対応したことがあります。もちろん、ご本人が処方されたものです。
◎点眼
*白内障の術後の方に頼まれたことがあります。看護師が対応しました。
◎座薬挿入の介助
◎点鼻薬噴霧の介助
◎一包化された内服薬の内服介助
*食事がない施設ですので、今の所、頼まれたことはありません。一包化という条件があるのですね。
◎爪切り
*看護師が対応しております。爪に異常がなく本人の容体が安定している場合に限るようです。爪白癬とかの方もいるかとは思いますがどうしたら・・・。病院勤務時は爪白癬の方を結構見ましたが、今の所デイにはいらっしゃいません。
◎口腔ケア
*頼まれたことは有りませんが、重度の歯周病等がない場合に限るようです。
◎耳かき
*頼まれたことは有りませんが、耳垢が完全に耳をふさいでいる場合はダメだそうです。
◎パウチ内の汚物を捨てること
◎自己導尿を行う際のカテーテルの準備や姿勢保持
◎市販のディスポグリセリン浣腸を用いた浣腸
(「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」厚労省)
<薬使用時の注意点>
◎薬を用いる行為は事前に本人や家族からの依頼がある場合に限る
◎医師からの処方薬であること。
◎薬剤師の服薬指導や看護師からの指導をもとに使用されることとなっています。
<介護職が行える医療行為>
◎喀痰吸引(口腔、鼻腔、気管カニューレ)
*研修があるようです。
◎経管栄養(経鼻、胃ろう、長ろう)
*研修があるようです。
<まとめ>
現在まで、色々とやっていいことが追加されているようですが、現場で、医療行為が必要だなぁと感じることはあります。
「できる」、「できない」ではなく、
「やっていのか」、「わるいのか」で考えないといけないですね。
経験がある場合は、すべて出来てしまうでしょうから要注意ですね。
法律や制度もどんどん変わっていくので、違反がないように、日常業務を整理したいと思います。