理学療法士による個別リハビリ専門デイサービス「グッドデイズ太田」の指出です。
本日は、痛みが慢性化しやすい方の特徴と、その改善方法について簡単に説明させていただきます。
痛みの慢性化は要介護(支援)状態へのきっかけになる場合がありますので、早めの対応が肝心となります!
【痛みが慢性化しやすい方の特徴】
複数個当てはまると痛みが慢性化しやすいので注意してください。
1.痛みが完全に治るまで仕事などを休むべきだと考えている
2.痛みのために趣味や遊びに行くのを制限している
3.痛みがあるうちは安静が一番だと思う
4.動くと痛みが悪化するのでじっとしていようと思う
5.常に不安や恐怖心がある
6.常に精神的な緊張がある
7.常に憂鬱(ゆううつ)な気分である
8.常に熟睡感がなく、時には夜中に目が覚めてしまう
9.仕事が重労働、もしくは単純作業が多い
10.今までに痛みのために仕事を休んだことがある
姿勢や運動不足といった身体的な要因で慢性化する場合はもちろんありますが、不安やうつ状態といった精神心理的な要因、不眠やストレスなどの社会生活的な要因も「痛みの慢性化」に大きく関わってきます。
「心」と「身体」は繋がっているということですね。
特に、「精神的な緊張」、「不安」、「不眠」、「過度の安静」は、慢性化した方に多いと思います。
こういう場合は、身体全体を調整している「自律神経」が乱れている場合も多いです。
では、どうすればいいのか?
簡単にできる「自律神経を整える」方法をご紹介します。
①蒸しタオルで頭の付け根〜首を温める
水で濡らしたタオルを絞り、電子レンジで1分〜1分半温めます。結構熱くなりますが、すぐに冷めてしまいます。ビニール袋等に入れて、乾いたタオルで包んで使用するとよいと思います。
*市販されている電子レンジで繰り返し温められるホットパックを使ってももいいですね。
②下っ腹のツボ(丹田)を軽く押しながら、腹式呼吸
足を肩幅に広げて立ち、両手でヘソの下の部分を軽く圧迫して、ゆっくりと腹式呼吸を1分間行ってください。
③神経のストレッチ
仰向けに寝て、腹式呼吸をしながらリラックスします。頭の位置を少し上に、踵(かかと)を少し下にずらして、そのまま腹式呼吸を1分間。気持ちいいという範囲で数回繰り返してみてください。
④神経のポイントを刺激
④−1:耳の付け根の裏側にある尖った骨の下を圧迫。左右で違和感や不快感、痛みがある方を圧迫しながら腹式呼吸。
④−2:頭と首のつなぎ目(中央部)のくぼみを圧迫しながら腹式呼吸。
ともに1分程度、リラックスして行ってください。
⑤姿勢を整える体操(硬さをとります)
背筋を伸ばして足を肩幅に開いて立つ。
→腰を前に出す
→下っ腹に力を入れて凹ませる
→肩甲骨を寄せるように両肩を後ろに引く
→みぞおちを引き締める
→頭を動かさないように首を前に出す
→あごを引く
最後に、全身の力を抜いてリラックス!
自律神経の症状が出ている方は、「緊張状態」にある方がほとんどだと思いますので、どれだけ「リラックス」できるか、というのがポイントになります。
慢性的な「肩こり」や「頭痛」、「腰痛」などの改善にも有効かと思います。
簡単にできるものばかりですので、ぜひ、やってみてください!