グッドデイズ太田です。
H30.8.21 19:30〜21:30
県内の病院の理学療法士・作業療法士の方々に参加していただき、肩関節の勉強会を開催させていただきました。
テーマ:
肩峰下インピンジメント症候群の評価と治療
講師:
指出雄三(グッドデイズ太田・コード)
毎月、定期的に開催している勉強会ですが、今回のテーマは、
「肩峰下インピンジメント症候群」
医療職やトレーナーなどでないと、なかなか馴染みのない言葉かとは思いますが、実際の現場ではよく見られる現象です。
↑の図は、腕を持ち上げた際の肩関節の図ですが、様々な原因により、肩の中(深部)の筋肉が、骨に押しつぶされたり、擦れたりして痛めてしまう状態です。
骨の変形などによるものは手術の適応になりますが、リハビリで改善できる方も多くいらっしゃいます。
リハビリの対象となる主な原因は、
1.肩甲上腕関節関節肢位(挙上角度、挙上面、回旋角度)
2.腱板や関節包の腫脹
3.関節拘縮(主に後方)
4.骨頭や関節窩の適合不全(腱板機能不全含む):腱板の弱化、深部の筋と表層の筋(主に三角筋)のバランス不全、上腕二頭筋と三頭筋バランスなど
となります。
もちろん、「心理的要因(痛み・恐怖心)」や「姿勢」、「組織の損傷」、「繰り返される誤った動作」などが原因となってくる場合もありますので、
「整形外科」の患者さんだけでなく、幅広い方々に起こる現象であると言えます。
ただやみくもに手を上げる練習をしても通常状態が改善することはありませんで、原因を見つけ各原因に応じたリハビリを行っていく必要があります!
介護保険下の施設ではマシンで運動を行う場合もありますが、複雑な機能の問題がある場合は、理学療法士または作業療法士が個別に状態を確認し個別にリハビリをしていくべきだと考えております!
実際の動作は、三次元の複雑な動き(曲げ伸ばし、開く閉じる、ひねるの組み合わせ)なので、なかなかマシントレーニングでの再現がむずかいいものです。
単純な筋トレで筋力を強くしすぎてしまうと、周りの組織とのバランスが崩れ、関節の機能が余計に悪くなってしまう場合があります。
きつく無理な運動を続けるよりも、身体のバランスを考え、各筋の働きを考えリハビリを行ってください!
単純な話ではありますが、
・弱いところ・働きが悪いところを「使う・鍛える練習」
・動いていない部位・固くなっている部位を「柔らかくする練習」
・間違った動きを正すために「正しい動きを繰り返す練習」
が必要になります。
やること自体は単純ではありますが、テレビや雑誌のマネごとでうまくいくというものでもありません。
「どの部位のどの機能を」というところは、理学療法士や作業療法士など専門家の判断が必要になるところではあります。
リハビリは「量」より「質」ですので、ぜひ、専門家に判断を仰いで、適切なリハビリを行ってください!
自分でできるものは、「自分で」!
自分でできないものは、「セラピストに」!
勉強会に参加希望のセラピスト(理学療法士・作業療法士)は、指出か知り合いのグループメンバーにお声がけください!